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今月もマリアージュ・テイスティングにお越しいただきましてありがとうございました m(_ _)m
今回はブルゴーニュの赤ワインと少しクセのあるチーズを合わせてみました。
Volnay 2003
<Domaine Jean-Claude
Cluzeaud>
コート・ド・ボーヌの村の中で最も繊細でエレガントな赤ワインの産地ヴォルネイ村の老舗ドメーヌの一本。
17世紀より家族経営で守り抜かれた蔵元は現在8代目のバプティスト氏の代になって更なるレベルアップを果たしています。
本拠地の村名ワインのこのキュヴェはレ・プティ・ポワソ、レ・グランポワソ、レ・リュレの3区画から高樹齢のピノ・ノワールをブレンドしたもので、ここのフラッグシップワインというべきワイン。
2003年は御存じの通り猛暑で酸が低めで甘く濃い、アルコールの高いワインが多く出来た年。
酸やミネラルのエレガントさを味わいの柱としている産地ではテロワールを表現するには難しい年だったと思います。
勿論、ブルゴーニュもその例に漏れず、早飲みで美味しいのはありますが普段の繊細さを維持できているドメーヌは多くは無い印象です。
しかし!このクルゾーは違いました。ワインには見事に真紅のベルベットを身に纏った麗若き貴婦人の姿がありました。
色調は鮮やかな輝く濃いルビーでスミレやブラックカラントのアロマが溢れます。
時間が経ってからゆっくりとスパイスや鉄、徐々に仄かな茸の香が現われてくる様は未だ若さを残しており、これからが真の飲み頃に入って行くでしょう。
しかし酸もバランス良く主張し飲み飽きさせることは無い紛れもなくフィネスある良質な一本。
それに合わせたチーズはと言いますと…。
右がフルロン・ド・ブルージュというベルギーの軽いウオッシュタイプ。
そして左がカルヴァドス・ブリー。白カビのチーズのブリーの表面に、林檎の蒸留酒カルヴァドスをパン粉に沁み込ませたものを塗し熟成させたもの。(カルヴァドスという事と、仄かな風味と甘みを加える為にリンゴチップスを刺してみました)
それぞれスウェーデン産のスペルト小麦のクラッカーに乗せて御提供しました。
熟成したブルゴーニュに熟成したウオッシュチーズを合わせることがあるので、少し若めの赤にはまだフレッシュで軽めのフルロンは好相性。
チーズのクリーミーな舌触りが若いワインのミネラル分を包んで旨味だけが舌先に残る優しい組み合わせ。
カルヴァドス・ブリーはウオッシュよりも風味が強く、苦手な方はまず無理!な代物(でも凄く美味いです)で、我々も合わせてみるまでは少し心配でした。
でも、骨格のあるワインにはピッタリと合います
生臭さは強調されず果実味とスパイスがマッチしアフターにはチーズとワインの旨みが合わさり膨らむので、正に『チーズとワイン』といった他には何も要らない程の代え難いマリアージュとなりました。
次回はバレンタイン間近に行う予定です(・∀・)/
なので合わせる食材は予想できそう…ですか
Oga
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