バランスの良いリュット・レゾネ栽培で素晴らしいワインを造るガングランジェ夫妻。
品種の個性をストレートに表現できる稀有な生産者でワイン・スタイルズでも人気の蔵元です。
頑ななナチュール系とは違い、ミネラルと酸に支えられ果実味が広がるアルザスのスタイルをうまく表現しています。
果実味の強いピノ・グリはフレッシュながらリースリングとは明らかに違う濃密な個性を楽しめます。
これからの季節にぴったりの素晴らしいアルザスワインですので是非お試し下さい!
アルザス・ピノ・グリ・キュヴェ・デ・プレラ 2013
〈ポール・ガングランジェ〉
750ml ¥2,650(税抜き)
フランス、アルザス地方でミシェッル&ロレットのガングランジェ夫妻が造る白ワイン。
リュット・レゾネ栽培のピノ・グリを100%使用した一本。
『プレラ』はかつて畑を所有していた高尚な修道士の名から取ったもの。
熟度の高い甘美なカリンや蜂蜜などの素晴らしいアロマに加えミネラルと酸のレベルの高さも驚異的です。
瑞々しく旨味に溢れた素晴らしい一本です。
(白・辛口)
~蔵元に関して~
ドメーヌ・ポール・ジャングランジェは、エギスハイムの地に1636年に設立された由緒ある造り手です。
ドメーヌのあるエギスハイム村は「フランスの最も美しい村」の一つにも数えられるアルザス地方でも有数の美観地区で、美食の街としても知られています。
ドメーヌの規模は大変小さいですが、「アイシュベルグ」と「ペルシベルグ」の二つのグラン・クリュを所有しています。
現在は、2000年にドメーヌを継いだ 13代目のミッシェル氏とその妻ロレットが中心となりワイナリーを運営しています。
日本における知名度はまだそれほどではありませんが、地元フランスでは上記2つのグラン・クリュがレヴュ・デュ・ヴァン・ド・フランス誌で居並ぶビッグ・ネームと肩を並べ最高評価を獲得するなど、近年グングンと頭角を現してきています。
ミッシェル氏はバカロレアS(大学入学資格)取得後、ランス大学の醸造科に進学、在籍中には「ランソン社」にてインターンシップを行い、アルザスにて限りなくシャンパーニュに近いスタイルのスパークリングワインを造るため、技術を習得し、大学ではエノロゴの資格も取得します。
醸造学を修めた後は、ディジョン大でコマーシャル学のマスターを取得、在籍中にブルゴーニュのプレステージワインで有名な、「アルマン・ルソー」にて、ニュイのように品のあるピノ・ノワールの醸造を学ぶため、インターンシップを経験。
その後、南アフリカと南アメリカのチリにて、フランスとは違ったタイプのワインの醸造を学び、チリのワイナリーでは醸造責任者にまでのぼりつめました。
2000年にアルザスに戻った今でも、醸造をしに行く年もあり、コンサルタントをしています。
造られるワインの亜硫酸の使用も最小限に抑えられており、その造りは「自然派」と呼んでもいいほど。
ミッシェル氏の造るワインは、きれいな酸にささえられたストレートな魅力を放つスタイルが特徴です。
ミッシェル氏自身が非常に敏感な体質であるため、なるべく自然に近い農法を実践しているのが実情ですが、分類するならリュット・レゾネに属します。
除草剤の使用は一切せず、初春から土地の耕作を行い、地中の微生物の動きを活発にさせるという目的で行われます。
アルザスには自然派の生産者が多く存在しますが、彼らの畑の手入れというのは、農薬や除草剤を使わず、雑草は伸ばしたい放題というのが多く、ミッシェル氏の考えとは、意見が違うことが多いのが実情です。
ブドウをプレスする圧搾機は、バルーン式でゆっくりと時間をかけて行われます。
ジャングランジェのような小さなワイナリーでこの設備を持つことは大変な投資になりますが、こうすることで、雑味のない非常にきれいで繊細な果汁を搾り取ることができ、ミッシェル氏の目指す「ストレートでピュア」な魅力のあるワインができるのです。
このキュヴェの「プレラ」は、エギスハイム近郊のマールバッハという村の修道院を所有していた修道士の名です。
ピノ・グリにこの名をつけたのは、ピノ・グリの畑のうち数区画が、かつてはこの高尚な修道士の所有地であったためです。
1789年のフランス革命の後、その土地は没収されてワイン農家へ売却されました。
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