ポルトガルのマデイラ島で造られる酒精強化ワインマデイラ。
シェリー、ポートと並んで世界3大酒精強化ワインですが、お客様にお話を伺うとマデイラだけ意外と飲まれたことのない方が多いんです。
エストゥファと呼ばれる加熱処理を行う事がマデイラの最大の特徴で独特の風味を産み出します。
伝統的なデザートワインとして飲まれますが、この蔵元のブランディーズが産み出したこの一本は、酒離れが進んでいる若い人にも楽しんでもらいたいと提案した新しいマデイラです
<ブランディーズ>
\2,625(500ml・・甘口・Alc 19°・税込)
7代目のクリス・ブランディが造るマデイラの甘口。
18度から21度に温度管理されたステンレスタンクで天然酵母を使用して発酵。
約48時間後にグレープスピリッツを添加。カンテイロ方式(天然加温方式)によりアメリカンオークの樽で5年間熟成後、ボトリング前に澱引き、清澄しブレンド。
マルムジーとブアルを50%ずつ使用、レーズンなどのドライフルーツに木樽やスパイスナッツのニュアンス、リッチな甘さが広がるが酸とのバランスも見事な味わい。
見た目もスタイリッシュで飲み口良い一本です。
~造り手について~
ブランディーズ社は1811年にブランディー家により設立された家族経営のマデイラワインメーカーで、2011年に設立200周年を迎えた。
マデイラワインのリーディングカンパニーとしてイギリス市場での地位を確立し、2世紀に渡りファインワインの生産を続けている。 リッチなスタイルが特徴で、世界中のワインコンペティションでもその品質の高さを認められている。
ブランディーズのブランド名は、1807年にイギリス駐屯軍の指揮官としてマデイラ島に来た、ジョン・ブランディから名付けられている。
彼は、ナポレオンによる攻撃から島を守るためにマデイラに配置され、その時にマデイラワイン貿易に対する興味を持ち、1811年に一般貿易業者としてマデイラ島に定住した。
ジョンの息子チャールズは父のビジネスを続け、1852年の悲惨なウドンコ病の被害の間にも、島にある大量の古いワインを買うという先見を持っていた。その結果、現在もすばらしいマデイラワインを販売し続けることができている。
またチャールズは、1840年にフンシャルの“オールドブランディーズワインロッジ”を購入した。
その建物は17世紀のフランシスコ修道院別館の一部であり、ブランディー家がワイナリーとして改装し、200年の間何世代もがそこでワインを造ってきた。
ワインの生産とボトリング作業が、同じくフンシャルのより近代的で最新の施設に移動した一方、“オールドブランディーズワインロッジ”は、ブランディーズ全プレミアムワインの自然熟成過程の保管庫として使用され続けている。
またこのロッジは、年間約200,000人が訪れる、ブランディーズの素晴しいワインの名所でもある。
ブランディー家はマデイラワイン貿易の黎明期から続く創業者として現在も精力的に会社経営を行っている唯一の家族である。
マデイラ島での長い歴史の中で、ブランディー家はマデイラワインの発展に重要な役割を担い、1811年に遡る伝統を守りながら2世紀に亘り今日もマデイラ島で生活し続けている。
2008年より、ワインメーカーのフランシスコ・アルブケルケはインターナショナルワインチャレンジで“フォーティファイドワインメーカー・オブ・ザ・イヤー”を3年連続受賞した。 これはブランディーズにとって、群を抜く素晴しい評価である。
ブランディーズのマデイラワインは最先端のワイン醸造技術を使うと同時に、古きよき伝統も大切にしている。
ワイナリーでは葡萄を厳しく選果、プレスし皮と果汁を分ける。
発酵は温度管理されているステンレスタンクの中で行われ、グループスピリッツの添加によって発酵を止める。全てのプレミアムワインは伝統的なカンテイロシステム(太陽による天然の熱でワインが温められる施設)で熟成される。
ティンタ・ネグラは、エストファと呼ばれるワインを温めるための部屋で熱を加えられる。ここでは部屋の温度を3ヶ月間、45度に保つため、お湯の通ったパイプが敷かれている。また、高品質のティンタ・ネグラにはカンテイロシステムも使う。
基本の4タイプは葡萄品種の名前にちなんで付けられ、ドライスタイルからリッチスタイルまである。セルシアル、ヴェルデーリョ、ブアル、マルムジーの4つの白高貴品種は全て樽熟成され、5年、10年、15年という区切りでボトリングされる。
最も高品質のワイン、ヴィンテージワインは最低20年の木樽熟成後、2年間の瓶熟成を経てリリースされる。 用途の広いティンタ・ネグラは3年熟成ワインに使われる。
ブランディーズはフンシャルに2箇所の施設を持っている。
“オールドブランディーズワインロッジ”では観光客など訪問者にガイド付きツアーがあり、稼動しているワイナリーを見学できる。また、テイスティングや買物もできる施設である。
このロッジはかつて“ワインの大聖堂”と呼ばれ、カンテイロ内で8,000hlのプレミアム品質のワインを熟成する。
本社と生産拠点はフンシャル市内のメルセスにある。
ここはフンシャルの中心地近くに位置し約9,000平方メートルの敷地にワインの醸造、貯蔵、およびボトリング施設がある。
これらの施設は1998年と2001年に2段階で完全に近代化され、 貯蔵可能量約50,000hlで、14,000hlのカスクと大樽、7300hlのエストファのワインを含んでいる。
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