美食の夜 その②

美食の夜 その②

その①の続きです。

その後、白ワイン白ワインを選ぶのですが、分厚いワインリスト本を眺めているだけで終電電車になりそうなので、何とか決定させます。

練れ始めたリースリングぶどうが飲みたかったのでコチラを。

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アルザス・リースリング・グランクリュ・

クロ・サン・ランドラン 1999

<ドメーヌ・ルネ・ミューレ>

15haのクロ・サン・ランドランはローファ地区、特級畑フォルブルグの最南に位置する区画。

7世紀、クロ・サン・ランドランは教会の所有する区画で8世紀にはこの畑は聖ランドラン教会に寄進されました。

当時の文献によれば、この区画のブドウ株は、アルザスの中でも最良のものが選ばれたとされており、ミューレ家はこの区画を1935年に購入し単独所有(モノポール)にしました。

土壌は小石を多く含む、粘土と石灰質の土壌で下層土は、バジョシアン期の石灰質砂岩と漸新世の石灰岩から成っています。

完璧な南向きの急斜面を持つためテラス式にブドウは栽培される。

そして谷向きで風向きも良く、甘口ワイン、特に貴腐ワインさえ産み出せる最高の畑。

フォルブルグはヴォージュ山脈のおかげで雨がほとんど降らず山脈からは乾燥した風が吹き下ろしてくる為、斜面の上部は比較的乾燥しているので、リースリングは下部で栽培している。

実際に口にすると凝縮した華やかな果実味が甘美な口当たりで綺麗な酸が纏わり溶けたミネラルと渾然一体となったトロリと濃度ある液体が口蓋に染み込む極上の一杯。

やはり最低10年は寝かさないとここまでにはならないですね。

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そして料理は竹の子のソテー、アンチョビバターソース。

もう絶品です、プリプリで旨味たっぷりの深みある味わいはこれだけで丼ご飯おかわりできます

アンチョビは熟成リースリングとの相性が良く至福のマリアージュ。

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そして次は冷製バーニャ・カウダ。

三浦からの直送無農薬野菜の旨味を封じ込めた一皿。

生の食材、表面をグリルした食材と吟味し、見た目も華やかなもので、リースリングのミネラルとの相性も抜群。

野菜それぞれが主張もするが一皿としてまとまるレベルの高さが驚きで偉大なワインと対等の位置に達している。

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ヒラマサのグリル。

岩礁魚に近いピンクがかった身ですが、脂気を感じさせないすっきりとした味わいで臭みも全くなくプリプリの身と凝縮した旨味、オカヒジキの鮮やかな黄緑も楽しい。

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そして、黒ムツのポワレ・五穀米のリゾットを添えて

顔もおっかない超高級魚黒ムツですが深海に生息し全体に脂が混在する白身魚。

最高の火入れ状態で濃厚な旨みがあり、脂からの甘みも強くリゾットの力強さにぴったりマッチしています。

その後、同様に赤ワインも吟味を重ねます。

tanaがボルドーを選ぶであろうと予想し、Ogaメガネはもちろんブルゴーニュを選択します。

魅力的なワインが並ぶ中、選んだのは…

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ヴォーヌ・ロマネ ’99

<ドメーヌ・ジョルジュ・ノエラ>

ジョルジュ・ノエラはミシェル・ノエラの兄弟にあたり、現在は一人娘のマリー・テレーズが五代目を継承している。

マリーはシャルル・ノエラの血族にあたりヴォーヌ・ロマネ村の名門一族である。

伝統的な製法で定評はあるが、ほとんどがフランス国内で消費されてしまうため、輸出は10%に満たないので知られざる生産者。

繊細なフィネスが身上なので濃厚な果実のインパクトはないが典型的なブルゴーニュの本質が楽しめる生産者。

これは’99年なのでご存知の通り偉大な優良年。

未だ若く私が欲する淫靡さは出始めだが素晴らしい状態とバランス。

比較的早い状態でキルシュやグロゼイユ、紅茶や穏やかな土壌の香り、腐葉土等のスーボワ、枯葉や黒トランペットのブーケが広がる。

線は細めで密度や余韻の広がりは格付けクラスには及ばないものの、ヴォーヌ・ロマネらしい一本で女性的な印象。

さて、メインが出るその③へ続きます…。

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