○●○●○●○●○○●○●○●○●○○●○●○●○●○
昨日ワイン・スタイルズに、北イタリア、アルト・アディジェ州よりイタリア最良の協同組合であるボルツァーノの醸造責任者ステファン・フィリッピ氏が来店してくれました!
あの超獣ブルーザー・ブロディや力士の把瑠都と同じ198cmの長身なのです!(ピンと来ない方スミマセン)
店の入り口も頭がぶつかってしまう
ほどでした。
でもとても優しい方で集合写真などでも我々に合わせて屈んで頂けたり質問の懇切丁寧な受け答えなどはイタリア人らしからぬ?非常に真面目な紳士でした。
アルト・アディジェ州はスイスやオーストリアと国境を接し文化的にドイツの影響を色濃く受ける土地でありドイツ語を母語とする人口も6割強ということで氏は普段はドイツ語を話されるとのことです。
この日はお客様がボルツァーノのワインをテイスティングしながら直接質問をなさったり、写真撮影をしまして貴重な体験ができました。
ボルツァーノ市のすぐ南のトラミンという町発祥の白葡萄ゲヴュルツトラミネールと、やはりこの地を代表する地場品種の黒葡萄ラグレイン
は素晴らしく、又、単一畑のピノ・ネロやソーヴィニョン・ブランも大人気で皆さん楽しんで頂けたようです。
しかし、どのワインも驚くほどレベルが高く、ワイナリーの実力と共にテロワールの個性的な味わいを生む土地に改めて尊敬の念を抱かずにはいられないですね。
ラグレインは世界で僅か500haほどの栽培面積で内450haはアルト・アディジェ州で生産されています。
戦後、食糧難の時代における多産型のクローンの時代は20年程続き、その後、量より質への方向転換で良い株への植替えを果たしここ最近の地場品種の復興と共に完全にラグレインは息を吹き返したといえます。
ボルツァーノでは最良の株を保ったまま樹齢130年のラグレインも存在し、上級キュヴェに使用されています。
ここは丘陵地が多い土地ですがラグレインは砂の平地を好むそうで40度にもなる夏の暑い昼と一気に10度まで下がる夜との寒暖差によって世界でもこの地だけでしか生まれない味わいになるようです。
オーストラリアでも一部粘土質の土地に植えられているのを見かけたそうですが、それこそ鈍重なシラーズのようだったと述べられていました。
葡萄品種が好む土壌と気候条件の元、自然に育てられたワイン、それはブルゴーニュのピノ・ノワールしかり、その土地に降った雨を飲むと言われるワインですのでテロワールを見事に表現するクリーンでナチュラルなものとなります。
評論家の嗜好に寄り添った画一的なワインばかり溢れかえっていた時代は終わって、最近は自然派ワインが市場を賑わせています。
つまり、評論家高得点ワインを探すワイン選びから、その土地ならではの味わいを映し出すワインから自分の嗜好に合ったをチョイスするところにワイン選びの楽しさが移行してきたような気がします。
盲信的に自然派ワインが良いとも限りませんがゆっくりと良い方向へ流れが進んでいています。
フィリップ氏の誠実で妥協無きワイン造りを拝聴する機会はとても有意義な時間でした。
バロン・ウィッドマン、フランツ・ゴイヤール、イニャツ・ニードリスト、クエンホフ・ピーター・プリガーなど生産本数の少ない生産者がどんどん増えてきてもおり注目の産地になってきましたアルト・アディジェ。
まだお試しになておられない方は是非飲んでみてください!
ワイン・スタイルズにも別の生産者の隠し玉のラグレインが少量ございますよ(´∀`)(笑)
おはやめにどうぞ~。
Oga
○●○●○●○●○○●○●○●○●○○●○●○●○●○
コメントを残す