前回は2009年のブルゴーニュの話でしたが、会場には2007年のワインも出ていました。
07年は一言で言えば「ミネラルの年」でしょうか。
6~8月の冷夏と雨によって評価を低いとする意見があるようですがそれは違います。
春も、収穫前9月も好天に恵まれ、バランス良いワインになっている筈なんです、本来は。
古典的なブルゴーニュのスタイルを髣髴とさせる07年です。
ただし、この年に限ったことではないですが、丁寧な畑仕事、厳しい選果、的確な醸造が出来ている生産者のものは素晴らしい。
今、閉じ気味の05や天真爛漫な09年よりも好きなヴィンテージです。
直輸入しているジル・ジュルダンもグレイトヴィンテージと呼ばれる年よりも、自らが思い描く最高のワインを表現できる年こそ07年のようなヴィンテージだと言っています。
Ogaとしてはいわゆるバッドヴィンテージという呼び方も気に入らないのですが、良い年、悪い年ってありません。
その年のスタイルを把握して、ワイン自体の飲み頃や料理との相性を考える目安として、ヴィンテージを何らかの判断基準で評価しなければならないと思いますが。
ピノ・ノワール、特にブルゴーニュがお好きな方は07年はお勧めです。
気になったワインは…。
レ・シャン・ガン 2007
<マルク・コラン・エ・フィス>
マルク・コランの豊かな果実味と、のびやかな酸、綺麗なミネラルが融合した素晴らしいキュヴェ。
正確に言うと溶け始めた一反が垣間見れるようになってきたばかりなのですが、ボリューム感あるシャサーニュの特徴を的確に表す銘酒。
シャン・ガンはシャサーニュの中ではエネルギーあるミネラルに富んだ区画だけあって更に熟成してくるとパワー&エレガンスを兼ね備えた姿に昇華すると思います。
レ・サンティエ 2007
<ロベール・グロフィエ・ペール・エ・フィス>
ボンヌ・マールの真下にあるグロフィエがレザムルーズと共に誇るプルミエクリュ。
若すぎると黒系果実のニュアンスが強いグロフィエなのでそのパワーに驚かされる。
しかし、くどいと言った類では無く官能的な芳香と奥底のミネラルと酸が融合までの時間をしばし待っている感覚。
下のレンジは早くから楽しめそうだが、サンティエは飲み頃の初期段階。
ここまでのワインはあまり早く開けない方が良さそうです。
レ・スショ 2007
<ジャック・カシュー>
名手カシューは息子が継いでエレガントな酒質に磨きがかかっているが規模が小さく(4ha)飲む機会が少ない。
運良く飲む機会に恵まれたら是非堪能して頂きたい造り手。
彼らの所有する0.4haのスショはまさにヴォーヌ・ロマネの宝石箱といった趣。
濃密な果実だが繊細で芳醇、完璧なフィネスを兼ね備えたワインのスタイルはヴォーヌ・ロマネを体現するに最もふさわしい生産者ではないでしょうか。
07年はやや硬いので今暫くご辛抱ください。
<ドメーヌ・ド・モンティーユ>
ブルゴーニュの有機の先駆けですが17世紀からの老舗。
モンティーユ、それもリュジアンといえば長期熟成させないと…とお思いでしょうが、このキュヴェは案外早くから楽しめそうです。
しかも軽いとかではなく早くからバランスが取れ始めています。
濃密で深みがあり非常に複雑なスタイルで勿論長く寝かせることも可能ですが、若くからこんな華麗なポマールはそうありません。
試飲した中には閉じていたものもありましたが07年は割と柔らかく溶けはじめてきたワインが増えてきました。
このようなクラシックで理想的なヴィンテージはあと5年くらいでもう一段階レベルが上がると思います。
若くしても年を経ても楽しめるピノ・ノワールが多くなってきています。
嬉しいですね
あとは価格さえ…ですね。
ワイン・スタイルズでもブルゴーニュに限らずコストパフォーマンスに優れたワインを常に探しています。
私たちにも皆様にも良いワインとの出会いがありますように
Oga
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